知っているとイヤホン選びに困らない?!イヤホンに関する用語集
イヤホン(ヘッドホン)で記載されている専門用語って正直よくわかりませんよね。
用語集のなかでもイヤホンを選定するうえで重要なものをピックアップしてご紹介させていただきます。
INDEX
1.ハイレゾ(ハイレゾリューションオーディオ)
ハイレゾとは、「High-Resolution Audio」の略で、CDよりも高解像度で音を記録した音源や再生技術のことを指します。音楽のディテールや空気感をより忠実に再現することを目的としたオーディオフォーマットです。ハイレゾは音源なので、イヤホンで「ハイレゾ対応」などの表記があるものが音源に対応しているということになります。
ハイレゾの特徴
ハイレゾ音源の特徴は高いサンプリング周波数です。サンプリング周波数とは、1秒間に音を記録するデータの数を指します。 ハイレゾでは、44.1kHz(CDのサンプリング周波数)以上が一般的です。 例: 96kHz, 192kHz など。
また高い量子化ビット数であり、量子化ビット数とは、音の振幅(音の強さ)を数値化する精度を表します。 CDの量子化ビット数は16bitですが、ハイレゾでは24bit以上が一般的です。
また広い周波数帯域で人間が聞き取れる周波数(20Hz~20kHz)を超えた帯域(例: 40kHz以上)も記録可能です。 これにより、楽器の倍音や空気感をより忠実に再現可能です。
2.ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリング(Noise Cancelling)は、外部の騒音を低減または除去する技術を指します。主にヘッドホンやイヤホンに搭載されており、静かな環境で音楽や音声を楽しんだり、通話の音質を向上させたりするために使われます。
ノイズキャンセリングにも種類があり、以下となっています。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)
仕組み: マイクと逆位相の音波を利用してノイズを打ち消します。
内蔵マイクが周囲の音(ノイズ)を拾い、拾った音の逆位相の音波を生成します。
逆位相の音波を再生してノイズを打ち消します。
特徴:低い音(例: 飛行機のエンジン音、電車のゴーッという音)に特に効果的。
電子回路を使用するため電力を消費する(バッテリーが必要)。
パッシブノイズキャンセリング(PNC)
仕組み: 物理的に外部の音を遮断。イヤーパッドやカナル型イヤホンの密閉性が重要。 機械的な仕組みのみで動作します。 高周波(例: 会話音やドアの閉まる音)に効果的。
3.ドライバー
イヤホンのドライバーは、電気信号を音に変換する部品で、イヤホンの中核的な要素です。スピーカーで言えばスピーカーユニットに相当し、音質や特性に大きな影響を与えます。イヤホン内のドライバーが振動して空気を動かすことで、音として認識する波を生み出します。
イヤホンの製品概要にドライバーサイズが掲載されていることがありますが、一般的なサイズは 5mm~15mm程度となっており、サイズが大きいと低音が強く、音圧感が高まり、サイズが小さいと精細な音や高音がでやすくなります。
ダイナミックドライバー(Dynamic Driver)
最も一般的で構造がシンプル、振動板が大きく動くため、低音に強いのが特徴です。製造コストが低く、価格が手頃なモデルに多いです。
バランスド・アーマチュアドライバー(Balanced Armature Driver)
小型で高精度、周波数帯(中高音)を得意とします。解像度が高く、細かな音を再現可能なので 高級イヤホンに搭載されることが多いドライバーです。低音の表現力が弱いのでダイナミックドライバーと組み合わせることが多いです。
ハイブリッドドライバー(Hybrid Driver)
ダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバーを組み合わせたタイプで、低音(ダイナミック)と高音(バランスド・アーマチュア)をそれぞれの得意分野で補完しています。製造が複雑で価格が高めのものに採用される傾向にあります。
シングルドライバー
一つのドライバーで全ての音域を再生、音の一貫性が高い。
マルチドライバー
複数のドライバーを使い、音域を分担して再生(例: 低音用、高音用)。
各音域がよりクリアでバランスが良い。
高価格帯に多い。
4.コーデック
コーデック(Codec)とは、「COmpression/DECompression(圧縮/解凍)」の略で、音声や映像などのデータを圧縮・変換し、効率よく伝送・保存するための技術や規格を指します。Bluetoothイヤホンや音楽再生で「コーデック」という言葉が出る場合、主に音声データを扱う仕組みを意味します。
SBC(Subband Codec)
Bluetoothの標準コーデック。すべてのBluetoothオーディオデバイスで必ずサポートされています。
特徴としては汎用性が高く、すべてのBluetoothデバイスで使用可能。音質は平均的で、遅延も比較的大きい(200~300ms)
比較的価格の低いイヤホンに採用されています。
AAC(Advanced Audio Codec)
主にApple製品で使用される高音質コーデック。iPhoneやiPad、AirPodsシリーズで標準的にサポートされています。ゲームなどには不向き(約150~200ms)
LDAC
ソニーが開発した高ビットレートコーデック。ハイレゾ音源をワイヤレスで楽しむために最適。最大990kbpsで高音質を実現(ハイレゾ対応)。
通信環境によっては安定性が低下する場合がある。
SBCやAACより遅延が大きい(約200ms)。
aptX
Qualcommが開発した高音質コーデックで、Androidデバイスで広く採用されています。BCより音質が優れ、遅延も改善(約120ms)。 aptX対応デバイスで使用可能。
aptX Low Latency
Qualcommが開発したaptXシリーズの一つで、遅延を最小限に抑えることを目的としたコーデック。約40~60msと遅延が低く、ゲームモード搭載のイヤホンに多い。
aptX Adaptive
状況に応じて音質と遅延を最適化する新しいコーデック。遅延:約80ms以下。 音質と低遅延を自動で切り替え。
関連外部リンク
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